2021-01-01から1年間の記事一覧

日本史の論点 中央新書編集部

大名の領地変更は、江戸時代頻繁に行われた。 参勤交代のため、時間をかけた領地運営ができないため、従来のやり方を踏襲することが多かった。前例主義。また、年貢を増加させたくとも、周りの藩よりも高いと農民の反感をあおり、トラブルのもとになるため、…

藤原道長の日常生活 倉本一宏

平安貴族の政務や儀式は質量ともに激烈なものだった。めったに休日もなく、政務は深夜まで続いた。 現代のようにさまざまな職種・職業のない時代、中央官人社会においての栄達だけが、子孫を存続させる唯一の方法だった。 当時は、儀式を先例通りに執り行う…

満州事変から日中戦争へ 加藤陽子

1920年代、日本はヴェルサイユ・ワシントン体制と協調する道を選択した 韓国併合、南満州、東部内蒙古の勢力範囲も、欧米ロシアなどの同意と承認があって初めて実現可能であった。 幣原外交は、満蒙権益は条約に基礎を置く確固としたもので、だれが中国を支…

中国経済講義 梶谷 懐

資本過剰蓄積: 投資収益低下で消費の方が有利にもかかわらず、消費が抑制され資本投資が続くこと 1989-の江沢民の経済政策 海外資本誘致、国有地払い下げ、財政のインフラ投資。 胡錦濤(2002-2012) これらの政策を加速して、労働分配率低下を招く。社会保障…

アメリカ政治の壁 渡辺将人

理念の民主と利益の民主 共和党は理念に基づく訴えによって階層的利益に反する投票をさせる理念の政治利用に成功した リバタリアン 自由至上主義者 アーミッシュ 電気も自動車も使わず生活するプロテスタント ハードハット暴動: 1970年ヘルメットの建設労働…

キッシンジャー回想録 中国 ヘンリーキッシンジャー

孔子 儒教的考え。 個人的救済へと向かうものではなく、個人の正しい行動を通じた国家の救済を目的としていた。 個人の来世への道ではなく、現世の社会に向けて、社会的行動の規範を確認するもの。 孫子 軍事的思想とは区別され、心理的、政治的要素に重点が…

習近平の中国経済 石原亨一

富強、効率、公正のトリレンマ 3つ同時に満たすことはできない 2013年、全面的改革深化というスローガンのもと、習近平、李克強政権設立 国有企業のアイスキャンディー論:食べないでいると溶けてしまう。早く民営化するべき。。 ウイグル自治区: 1970年代…

行動経済学 依田高典

ヒューリスティック: 簡便な解決方法を用いて最適でなくとも満足のいく解決方法を導くこと。 効用の最大化ではなく、満足化 株式のリスクプレミアム: 過去の実績のリスクプレミアムを危険回避度だけから求めると確実性等価(株価)は著しく低くなってしま…

アメリカの経済政策 中尾武彦

大いなる緩和 (great moderation) GFC直前の数年間の安定的好景気 三つ子の赤字:経常赤字、財政赤字、家計の赤字 アメリカ労働者 移民が15%を占める メディケア、メディケイド 二つの公的医療制度 GDPの伸びを上回るスピードで負担が拡大。医療の進歩、…

失敗の本質

日本軍が太平洋戦争で敗北するに至った組織的欠陥 本来国の行動はグランドストラテジー(基本的戦略)に基づくもの。 日本軍の目的は曖昧なことが多かった。 長期戦になれば相手の戦意が落ちるだろうという楽観。 短期決戦志向の積み重ねで、失敗の際のプランB…

幕末史 半藤一利

反薩長史観 幕末のギリギリの段階で薩長は暴力にすぎなかった。 戊辰戦争は、国策が、開国として一致したのに、徳川側に無理な要求をして戦争に持ち込んだ。 維新とは革命だった。 次にどんな国家を建設するのか青写真もなく、権力闘争が10年程度続いた。 大…

三島由紀夫 悲劇への欲動 佐藤秀明

前意味論的欲動 言語化し意味として決定される以前の体験や実感に表れた、何物かに執着する深い欲動 身を挺する 悲劇的なもの

男子の本懐 城山三郎

浜口雄幸、井上準之助による金解禁 金解禁: 金の輸出禁止措置を解除すること。 もともと世界各国は、金本位制をとり、金の自由な動きを認めていたが、第一次大戦で経済混乱に陥り、金を自国内に温存しようとして輸出禁止を行った。 日本も1917年、寺内…